映画コラム 『ベルリン天使の詩』ヴェム・ヴェンダース監督作品

 天使ふたりがよもやま話をしてわけがわからない、とぼくは一回目観たとき思いました。二回目もうーんむつかしいわからないとおもいました。三回目もわからなかったです。しかし、映画はみるものです。わかるとかわからないとかの問題ではないかもしれません。
 とにかく、ぼくは見えないものにたいする畏怖の念が画面いっぱいにつたわってきたような気がしました。深く考えると確実に街で行き交う人とぶつかるので、余り深く考えないようにしています。
 刑事コロンボの俳優さんが登場して何故天使の存在にきづくのか、おじいさんが何故『イーリアス』を物語ろうとするのか真意は監督さんにたずねなければいけません。いや、ぼく自身でかんがえなくてはならないでしょう。そのことが監督さんの意図したことではないでしょうか。